ハチの巣を予防するには?すぐにできる予防策とは
集団生活をするハチは人間の身近なところにも巣をつくりますが、人間が巣に近づくと刺されてしまうなどの危険が生じます。ハチの巣を予防するためには、ハチの巣がどういったところでどの時期に作られるのかを把握しておくことが大切です。ハチの巣ができやすい場所やすぐにできる予防策などを解説します。
ハチの巣ができやすい場所の特徴とは
人間の身近なところにもハチの巣ができやすいのですが、どういった場所に巣ができやすいのでしょうか。ハチの種によっても異なるため、それぞれの特徴をおさえておきましょう。以下ではハチの巣ができやすい場所の特徴をハチの種類別に解説します。
■スズメバチ
大きな巣を作らなければいけないスズメバチは、餌となる昆虫を大量に確保しなければなりません。そのため山や森といった場所に巣を作ることが多いです。しかしながら気性が荒くて危険といわれるキイロスズメバチは都心など街中に巣を作ることもあり、軒下や屋根の下といった人間の身近なところにも巣を作ります。最も危険なハチといわれ、襲われると死に至る場合もあります。
■アシナガバチ
他のハチに比べてアシナガバチの巣は、民家の軒下や屋根の下、庭木といった人間の身近な場所に巣ができやすいです。また戸建だけではなく、マンションやアパートのベランダにも巣を作ります。おとなしい性格ですが、人間に身近な場所に巣を作るので、気づかずに近づいてしまった時に刺される危険があります。
■ミツバチ
ミツバチは密閉空間に巣を作る傾向にあり、床下や屋根裏、物置小屋といった人目につきにくい場所に巣を作りやすいです。ただし民家の軒下やベランダといった目立つところにも巣を作ることもあります。ミツバチは他のハチよりも寿命が長いため、放置すると巣が大きくなってしまいます。
ハチの巣対策を始めるタイミング
女王バチが巣作りの場所を探し始める春ごろが、ハチの巣対策を始めるタイミングとしておすすめです。春ごろはハチがおとなしい傾向にあり、安全に対策を行える可能性が高いです。夏になると攻撃的な働きバチが増えてくるため、ハチの巣対策が困難になります。ハチの種類によっても巣作りのタイミングが異なります。
早ければ3月ごろから巣作りを始めるハチもいれば、7月頃まで巣作りをするハチもいるため、3〜7月まで対策を続けていくとよいでしょう。しかし4〜5月ごろでも既に巣が作られている場合もあります。巣作りが進んでいると、ハチの攻撃性も高くなり危険ですので、その場合は業者へ依頼しましょう。
ハチの巣を予防するには?
ハチの巣の予防策には自分で簡単にできる方法がいくつかあります。自分の状況に応じて、適した予防策を検討しましょう。
■ハチ駆除スプレー
ハチを寄せ付けないために、害虫駆除スプレーがおすすめです。スプレーによってハチの駆除と巣作り対策に効果があるものがあります。ハチが巣を作りそうな場所にあらかじめスプレーするだけですぐに効果を発揮し、ハチの巣予防になります。スプレーや使用環境によりますが、1か月程度の長い期間予防が期待できるものがあります。店舗やネットで手軽に入手できるのでおすすめの対策方法です。
■木酢液
木酢液とは木炭を作るときに副産物として作られる水溶液です。木酢液がハチの巣予防に効果がある理由として、木酢液特有の焦げくさい臭いにあります。ハチは他の昆虫や動物と同じく火を恐れる傾向にあり、焦げくさい臭いを感じると火事が発生していると判断するため、寄ってこなくなります。
木酢液は塗布や置いておくだけで効果を発揮できますが、人間にとっても不快な臭いであるため、ベランダなどでの使用は不向きです。スプレーと同様に店舗やネットで手軽に入手できます。
■通気口や換気扇のフードにネットを張る
通気口や換気扇のフードに防虫ネットがない場合、ハチの巣が作られる可能性があります。よって防虫ネットを張ることもハチの巣の予防対策となります。ただしマンションやアパートなどの共用の建物の場合は、管理側へ確認したうえで行いましょう。
■農薬
ハチの巣予防に農薬を使用することも効果が期待できます。農薬はさまざまな害虫の駆除に効果がありますが、ハチの巣ができやすいところに農薬を撒くことでハチの巣予防にもなります。農薬は多種多様で市販で入手できるものから、専門業者が取り扱うようなものまであります。農薬を使い慣れていない場合は、正しい使用方法をよく調べたうえで使いましょう。
■ハチ捕獲器
ハチ捕獲器でハチの巣を予防することもできます。春ごろの巣作りの時期に捕獲器を使用すれば、女王バチを捕まえることで巣作りを防ぐことができます。市販で入手でき、使用方法も設置しておくだけなので簡単です。ただし捕獲器の種類によって対象のハチが限られ、おもにスズメバチとアシナガバチが対象となります。
ハチの巣を予防するためには、ハチの種類によって異なる巣の場所やライフサイクルを理解することが大切です。時期としては巣作りが始まる春先から対策をはじめて、人目につかない屋根裏や床下、軒下といった場所に注意しましょう。自分で行える対策を紹介しましたが、危険が少しでもある場合は業者に依頼するようにしましょう。